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  1. 葛布 秋を纏って [2020年09月09日]

葛布 秋を纏って

2020年09月09日

皆様、こんにちは。
鳥取の尾﨑呉服店です。

 

9月に入り暦の上では単衣ですが、残暑が厳しく、未だに夏物をお召しになっておられる方も多いのでしょうか?かく言う私も、単衣着物には手が伸びず、普段は夏紬や濃地の小千谷縮などの夏着物を着用しています。ただ9月中旬を過ぎますと、さすがに夏を引きずる装いは野暮になります。そろそろ初秋を感じさせる装いにシフトしていきたいものですね。そんな端境期に重宝する帯が新入荷致しましたので、ブログでご紹介したいと思います。

 

葛布 200px.jpg 葛布 反 200px.jpg 証紙&葛布生地.jpg
葛布 九寸帯 生成
 ¥330,000-(税込)

 

静岡県大井川の葛布の九寸名古屋帯です。葛を採取し繊維を取り糸にして手織した味わい深い帯です。緯糸は葛ですが、経糸には群馬県赤城の座繰糸(正絹)が使われています。一般的に、芭蕉布、榀布、藤布などの自然布の帯は経糸緯糸ともに各々の糸が用いられていますが、葛布の多くは、経糸に正絹など葛以外の天然繊維が使用されています。そのため、他の自然布の帯がゴワゴワとして締めるのにコツを要するのに対して、葛布の帯は着物初心者の方でも締めやすいのが特徴的です。

また、緯糸の葛のほのかな光沢が何とも言えない艶感を醸し出し、他の自然布がどちらかと言えば素朴なのに対し、工芸的ながらも都会的な洗練された印象を与え、洋服感覚の着物コーデに取り入れやすい帯とも言えます。

 

今回新しく入荷した葛布の帯は生成色です。生成色と言っても一様ではなく、緯糸の葛のこげ茶が所々に入り表情豊かな帯です。グレーの葛布も良く見かけますが、生成色の方が秋単衣に向かうこの時期には便利に思われます。写真のように葡萄色の帯揚や帯締を乗せ、小物の組み合わせで季節感を容易く表現できるからです。上の画像では、チャコールグレーの本塩沢紬に合わせて、秋単衣のひと揃えをコーディネイトしてみました。

 

紅葉や栗といった秋を連想させる分かりやすい文様はなくとも、葛布の無地の帯はその質感だけで初秋を演出します。また芭蕉布、榀布、藤布などの一般的な自然布の帯は夏限定ですが、葛布の帯は単衣だけではなく、袷、そして真夏にも締めて頂けるオールシーズン活躍する帯だとされています。 ですが、一番相応しいのはやはりこれからの季節、秋単衣が最適でしょう。今年の秋単衣は、葛布の帯で季節のお洒落を楽しんでみられませんか?

 

 

 



 

*御仕立て代は価格に含まれておりません。
*当店では積極的なネット販売は致しておりませんが、電話やメールでご連絡をいただき、ご注文を承ることは可能です。気になられる商品がございましたら、お気軽にお尋ねくださいませ。

カテゴリー|新商品

投稿者|呉服スタッフ

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