TEXTURE―主張する表面―

2011年10月10日(月・祝)―12月4日(日)

9:00―18:00 毎月第3水曜日休 入場無料

 2010年10月10日、株式会社小田屋尾崎の新社屋の3階にスペースgridが誕生しました。この度、オープン1周年を記念して「TEXTURE―主張する表面―」を開催致します。本展では、五十嵐彰雄(1938年福井生、福井在住)と北野吉彦(1960年大阪生、大阪在住)という現代美術の第一線で活躍する二人の画家の作品と、独特の素材感を備えた着物や帯とあわせて展示し、絵画と着物における表面という問題に光を当てます。

 「テクスチャー」(=texture)とは、本来、織物の生地の質感や肌触り、織り方を意味し、染織工芸と深い関わりのある言葉です。転じて、音楽や料理の分野でも、音の響きや食感に関して用いられるようになりました。絵画の世界においても、この言葉は特に、現代美術の領域で重要な意味を持ちます。従来の絵画作品の場合は何かを描写することが重視されたため、表面の質感が意識されることのない、いわば透明の状態が理想とされてきました。これに対し、現代美術では、むしろ素材性を強調し、表面を表面として意識させることによって、物質としての絵画の可能性を探る試みが続けられてきました。

 モノクロームで如何なる形も描かれることがない五十嵐と北野の絵画は、見る者の視線をその繊細な表面へと誘います。彼らの仕事から、イメージに頼らずとも表面を形作ることによって、優れた絵画を創出することが可能であるということが理解されるでしょう。イメージではなく表面を主題とした二人の絵画が、ともに視覚よりむしろ触覚へと訴えかけることは偶然ではありません。そして、私たちが身につける着物や帯も触覚と深く関わっています。「テクスチャー」という言葉を手掛かりに、美術と着物の新しい関係を考えてみたいと思います。

出品作家と作品

美術作家

五十嵐彰雄、北野吉彦

協力:ギャラリーヤマグチクンストバウ

 

呉服

着尺
ナチュラルタッサー、プラチナタッサー他
カティヤ他

協力:アイアンドアイ

オープニング・パーティー

2011年10月10日(月・祝)16:00 - 18:00 参加無料

フード(Le Cochon d'Or) ×ドリンク(Kimono Girls)

五十嵐彰雄
《色面<相>90-11》1990年
油彩・キャンヴァス
35.0 x 31.0 cm

五十嵐彰雄
《色面<相>90-P-12》1990年
油彩・和紙、キャンヴァス
41.7 x 66.0cm

北野吉彦
《無題―蒲色
(日本の古色シリーズ)》2007年
油彩・立方体キャンヴァス、合板
18.5 x 18.5 x 18.5 cm

北野吉彦
《無題―京紫色
(日本の古色シリーズ)》2007年
油彩・立方体キャンヴァス、合板
18.5 x 18.5 x 18.5 cm

《ナチュラルタッサー》
生糸、タッサーシルク 着尺

貴久樹《プラチナタッサー》
真綿糸、タッサーシルク、手織 着尺

貴久樹《カティヤ(深蘇芳色)》
手紡野蚕糸、手織 八寸帯

貴久樹《カティヤ(鶸色)》
手紡野蚕糸、手織 八寸帯