第4回元魚町1丁目芸術祭 関連企画 尾﨑悌之助・捷三 父子展

2014年10月4日(土)―12月14日(日)

9:00―18:00 毎月第3水曜日休 入場無料 

*2015年6月28日(日)まで会期延長

*年末年始休業 2014年12月31日(水)―2015年1月3日(土)

*12月30日(火)は17時までの営業とさせて頂きます。

生涯にわたって鳥取の地で活動した尾﨑悌之助(1910~1986)は、「尾﨑フォーヴ」と呼ばれる、極めて独特のタッチと色遣いによって、山陰の風物をキャンヴァスの上に表現しました。暗い操車場や夕暮れの漁港、雪景の中の集落。かつて私たちが馴染んだ懐かしい昭和の風景が悌之助の絵画にはとどめられています。  「尾﨑フォーヴ」の独自の画面は、安易な模倣や追随を許さず、一方、悌之助は高校で美術の教鞭を執ったことこそありますが、弟子や門人をとることはありませんでした。おそらく画家としてのDNAを唯一受け継いだのは悌之助の三男の捷三(1942~ )であったでしょう。悌之助の影響もあったのか、尾﨑捷三も高校時代から油絵を始め、1960年代には鳥取市内の画廊で悌之助と二人展を開くことさえありました。しかしその後、捷三は東京で医者として独立し、勤務医そして開業医として今日に至っています。捷三にとって絵を描くことは悌之助との絆を確認する作業であったかもしれません。本務の傍らで作品の制作を止めることはなく、軽妙なデッサンや、多様な素材を用いた物語性のある作風で多くのファンの心をつかみました。 近年では、東京の画廊で毎年個展を開いて、定期的に作品発表を続けています。今回の展覧会では、第4回元魚町1丁目芸術祭の関連企画として、悌之助・捷三父子の作品、あわせて約30点を同じ会場に並べ、久し振りの父子展を企画してみました。天上にあって、悌之助もこの展示を喜んでいるのではないでしょうか。尾﨑悌之助と尾﨑捷三、元魚町に生まれた二人の画家の作品のハーモニーをお楽しみください。

尾﨑悌之助 《副木をした子供》1951年
油彩・キャンヴァス

尾﨑悌之助 《山陰雪景(B)》1967年
油彩・キャンヴァス

尾﨑悌之助 《大山》1977年
油彩・キャンヴァス

尾﨑悌之助 《古い僧院》1978年
油彩・キャンヴァス

尾﨑悌之助 《のどぐろ》1979年
油彩・キャンヴァス

尾﨑悌之助 《こま犬の怒り》1981年
油彩・キャンヴァス