コンセプト

grids=格子

アートと着物と人が出会う小さな空間をつくりました。
呉服店の催事場でもなく、単なるギャラリーでもない、小田屋尾崎にしかできないアートの可能性を探っていく実験場のようなスペースです。grid Iとgrid IIの2部屋に分かれ、それぞれ異なるテーマの企画展を同時開催していきます。

grid I

「grid I」では、現代美術、山陰、着物というキーワードのもと、年に数回、企画展を開催します。ここでしか実現しない作品と作品、人と人の出会いをぜひ体験してください。

grid II

「grid II」では、尾崎家13代目であり鳥取を代表する洋画家のひとり、尾崎悌之助(1910-1986)が遺した作品を展示いたします。スペース「grid」は、かつて彼のアトリエだった店舗の3階と同じ位置に設置されています。

尾崎悌之助略歴

1910年(明治43年)
10月24日、鳥取市元魚町に生まれる。
1928年(昭和3年)
京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)に入学。同時に関西美術院にて黒田重太郎に師事する。
1931年(昭和6年)
京都高等工芸学校卒業後、帰郷。戦前まで独立展や二科展へ出品を続ける。
1946年(昭和21年)
第1回行動展に出品。のち会員に推挙される。以後没する直前まで同展への出品を続ける。
1952年(昭和27年)
鳥取大火に罹災し、それまでに描いた作品のほとんどを焼失する。
ガスタンクや操車場などをモチーフに制作を始める。
1960年(昭和35年)
フランス、スペインに外遊。
1974年(昭和49年)
ギリシャ、イタリアに外遊。石仏やギリシャ彫刻をモチーフにモノクロームの作品を描き始める。
1986年(昭和61年)
11月9日逝去。享年76歳。

《闘牛場の壁》1961年
油彩・キャンヴァス 90.9×116.7cm

《ノートルダム》1962年
油彩・キャンヴァス 90.9×116.7cm

《ぼたん》1974年
油彩・キャンヴァス 31.8×40.9cm

《古代ギリシャへの憧れ(A)(青ひげ)》1978年
油彩・キャンヴァス 116.7×90.9cm

《古い僧院》1978年
油彩・キャンヴァス 53.0×45.5cm

photographs : Ryoko Tanaka